台湾の半導体およびICT企業は現在、非常に高い給与を支払っているため、トップクラスの工学系卒業生が博士号を取得しようとする者が減少し、基礎研究を支える学術界の人材が薄くなっている。台湾大学(NTU)の幹部と教育部は今週、この負担に警鐘を鳴らした。
真の問題は、半導体分野で野心的なあらゆる経済圏がいずれ直面する構造的トレードオフである。現在進行形の産業支配が、それを生み出した長期的研究を静かに枯渇させる可能性がある。ファブの生産能力とプロセスリーダーシップは、次世代ノード、新材料、先進パッケージングを発明できる人材の薄い層の上に成り立っている。修士号を取得したばかりの卒業生が終身在職権を持つ教授よりも高収入を得られる状況では、個人の合理的選択が国家的選択として積み重なり、その影響は5年から10年後に生産オペレーターではなく主任研究者の不足として現れる。米国のCHIPS法やEUの同等施策が示したように、動員が比較的容易な資本は制約条件ではない。博士レベルの人材こそが制約である。台湾は単に、その産業が最も活発であるため、この上限に最初に到達しているだけだ。
グローバル企業の経営幹部にとっての教訓は、研究パイプラインへの助成なしにファブへ助成することは、10年間の生産能力を買い、その次の10年を抵当に入れることだということだ。政府は人材確保に向けてインセンティブをシフトさせるだろう。産業資金による博士課程ポスト、共同研究室への任命、研究教員の最低給与保障などが予想される。
日本にとって、これは外国の警告物語というより鏡である。北海道のRapidusや熊本のJASMがエンジニアを積極的に獲得する中、国内の学術界も同じ賃金格差に直面しており、それは若年人口の減少とすでに低い博士課程在籍率の上に重なっている。リスクは、日本が製造能力を再構築する一方で、将来のプロセスや材料のブレークスルーの源泉である大学の研究基盤が衰退することだ。
SIerやエンタープライズ開発チームにとって、逼迫は異なる形で、しかし同様に深刻に影響する。希少で最も価値の高いエンジニアは半導体やプラットフォーム企業に吸収され、インテグレーターはより浅い人材プールで競争することになる。実用的な対応は、人員数を成長のレバーとして扱うのをやめることだ。AIコーディングアシスタントやエージェント型ツールを活用してエンジニア一人当たりの生産性を高め、シニアエンジニアを投入する価値がなくなった反復的な統合作業にはRPAを再配置し、研究志向の人材がファブや基盤モデルラボに移らずに済む真のキャリアラダーを構築することだ。